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国道で2番目に高い麦草峠。

関東を代表する酷道299号十石峠。

もはや昭島スタートでもゴールでもない。

長野の茅野まで輪行して、埼玉の秩父から輪行で帰るルートになる。

それでも、やはり我らが昭島シティーから日帰りで出来るルート。

 

距離にして150kmほど。

獲得標高は3000m近い。

それでも、逆に秩父から行くと3500mほどになってしまうので、茅野から行くほうが幾分楽なのだ。茅野駅がすでに標高700mほどあるので楽なのだ。

 

国道で一番高いのは群馬県の草津の裏の渋峠。

二番目が今回の長野県の八ヶ岳の裏にある麦草峠である。

標高の高さがすべてとは言わないが、やはり標高が高いってのは良い。

 

麦草峠は国道299号線上にあるのだが、299号でもう一つ有名なのが「酷道」と書いてコクドウと読む。十石峠である。

国道とは思えない荒廃ぶりが峠好きの心にぐっと来る。

 

もちろん、上級者向けのルートになるが、麦草峠だけにして清里から輪行で帰ってくるなら、初心者でも頑張ればなんとかなる、かもしれない。

逆にさらに苛酷にしたいなら、逆回しで、昭島~秩父間を自走すると良い。

ちなみに、自走でやると、始発を気にせず出来るので、逆に早く上がれる可能性も高い。

 

あと、十石峠の方が標高は低いが、初心者は絶対に行ってはいけない。路面が悪く難しい。危険だ。

 

マップをクリックしたら大きい地図になるので、自分に合ったルートを探すと良いですね。

西への輪行は定番通り高尾スタート

鈍行で2400円ほど3時間

特急あずさちゃんを使えば、値段は倍近くなるが八王子スタートで、たしか2時間もかからないくらいで着く。

このルートのネックは始発で行っても走り始めが9時くらいになってしまうという点ではある。

 

茅野駅にはSLがあるので、一息ついて、コンビニで食料補給してから行く。コンビニは無理に駅の近くで寄らなくても299号沿いにも何件かあるので心配はいらない。

 

メルヘン街道の看板を見ると分かるが、すでに800メートルくらいの標高を電車で稼げている。ちょっと嬉しい。確かに、空が近い

茅野駅からしばらく行くと蓼科高原になる。

脚力に自信がない人は、のんびりと高原を探検するだけでも楽しいと思う。別荘地もあったり、おしゃれな飲食店もあったり。チャリガールも喜びそうだ。

 

別荘地を抜けると、しっかりと登ることになる。

バカみたいな傾斜はないが、さすがに2000メートル越え。

長い。

写真を撮りつつ、休み休み登れば良い。

 

ちなみに、こういうキツい上りのルートで、リュックを背負いたくない時は、トライアスロンでよく使うサドル後ろに二本ボトルが入るやつを使うと良い。輪講袋とツールボトルが付けれる。あとはジャージのポケットにねじ込む。2000円+ボトルホルダー代くらいで手に入る。

背負わないだけで随分楽になる。

もちろん、オルトリーブのLサイズのサドルバッグでも良い。こちらは6000円ほど。

蓼科高原側は、別荘地を抜けると休憩所なんかはほとんどない。水はあらかじめ多く持っていく方が無難。

いくらか登れば涼しくなる。

標高の割に開けた眺望がほとんどないというのが麦草の痛いところではある。それでも、白樺の木など、高地特融の雰囲気は良い。八ヶ岳っていうのはそういうのを楽しむタイプの山なのだ。

 

峠を越えて下っていくと、白樺湖の駐車場がありトイレなどもある。さらに下るとレストハウスふるさとごはんも食べられるし、パンなんかも売ってる。飲み物も観光地プライスじゃない普通の自販機もある。裏に珍しく眺望が開けた場所があるので、写真を撮っておきたいところ。ソフトクリームは300円。

するすると降りて、左に曲がって佐久方面に行くと、青い看板に十石峠の名前も出てくる。看板通り右折して299号で十石峠を目指せばいい。コンビニやごはん屋さんもいくらかある。

 

十石峠方面に曲がると、またコンビニがない

というか、十石峠方面は秩父まで約80kmコンビニはないので、必ず補給しておくこと。

もちろん、ごはんやトイレも済ませておくこと。

299号は国道だが「酷道」なのだ。

本当に林道を覚悟しておかねばならない。

 

高圧線やダムがある内は普通の良い景色の田舎の道だが、じきに酷道、十石峠が始まる。

十石峠の酷道ぶりは、覚悟していけば問題ないのだが、「所詮は国道」と思っていくと、ひどい目に遭う。というか、僕は遭った(笑)

下手な林道よりひどい道である。

落石、道幅の狭さ、路面のひび割れ、傾斜など。

まるきり林道である。

 

天気が悪い後には必ず通行止めになってないか確認してから行くこと。

 

雰囲気はとても良い

長野側からの登りは沢沿いなので、涼しさもある。

ピークにはとってつけたような綺麗な展望台があるが、いったい誰が来るのだろうか。

深く考えてはいけない。

ちなみに見晴らしもさほど良くはない。

十石峠を抜けると、すぐに秩父かと思いきや、群馬である。

十石峠は登りもきついが、下りも路面が悪いので集中力がいる。でも、下ってもウェルカムぐんま。

川の駅というファミリー向けの渓流の施設みたいなのがあって、トイレも自販機もある。食事も取れる。

しかし、なぜかショックを受けてしまう。

なんてこった、GUNMAなのか、って。

群馬は良い県だが、麦草、十石の後の群馬は心折れる。

 

さらにありがたいことに秩父まではもう一つ峠がある。

志賀坂トンネルというやつだ。

それなりに登る。

途中に恐竜の足跡もあるみたいだが、よく分からなかった。

ピークのトンネル内は真っ暗で、路面が悪い

やはりコクドウ299。

トンネルを抜けると鉱山廃墟ルートで最後に出るところになる。

 

志賀坂から下っていくと小鹿野という町がある。

久々の文明がうれしい。

レストランイデウラ

わらじかつ丼がおいしい。道沿いにあるので是非。

ちなみに、オートバイ乗りたちに愛される店らしい。

また、小鹿野まで来て、

「ああ、やった。もう秩父だ。わらじかつ丼うまい」

なんて言ってると、実は秩父まではまだ10kmほどある。

さすがにもう登りはないけれど、少々心折れる。

 

さらに自走で帰ろうと思うと、正丸峠か山伏峠がある。

普段ならなんて言うことはなくとも、疲れもあろうし、夜の山伏、正丸は何だか怖いので行きたくない。

素直に西武線で帰るのが良いと思う。

 

299号を全部走るというロマンを掲げるなら、入間まで行くと素敵ではある。

 

麦草は王道的な標高の高い良い峠。

十石はマニア唸らせる良い峠。

どちらも単品でも十分楽しめる良い峠を欲張りに楽しめる良いルート。

ただ、年に一回行けば満腹ではある。

Akishima

Jitensha

Biyori 

 

© NEZUMI FUKUDA

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