
秩父の鉱山の廃墟村。
秩父は自転車乗りにとって非常に人気のあるスポットだ。
いくつかの理由があるだろうが、まず景色が良い。
車についても、東京と比べれば圧倒的に少ない。
また、電車でのアクセスも可能だということ。
さらに温泉もある。
ダムもある。
百名山もある。
三峰神社だってある。
わらじカツだって。
何かと楽しい場所だ。
ルートのバリエーションが多く、
初心者向けののんびりしたルートも選べる。
今回、紹介するのは、滝沢ダム、鉱山廃墟、八丁峠というルート。




輪行を使いこなす。
すべて自走で行って帰ってくることも可能だが、
距離200kmの上、
累積標高はゆうに2,000mを越えてしまう。
ちょっとしんどい。
自分の体力に応じて輪行を組み合わせると、無理なく楽しめる。
もちろん、車を使っても良い。
車があれば、優雅に温泉も楽しんで帰って来れる。
道の駅も豊富なので、駐車場には困らないだろう。
今回紹介するルートでは輪行を組み合わせている。
地図を別のタブで大きい地図で見る!
青梅秩父線は良い道。
行きは青梅秩父線。
まずは青梅インターを目指す。
岩倉街道に入ることができたら、成木街道を目指そう。
そのまま名栗を越え、山伏峠で秩父へ向かう。
このルートだけでも結構、走りがいがあるし、景色も素晴らしい。
冗談抜きで、秩父でご飯を食べて、そのまま輪行で帰って来ても良いくらいだ。
名栗を越えた辺りで写真のような神社が右手に現れる。
ここは水の神様だかを祀っているそうで、水を汲める。
夏場には本当に嬉しい。
山伏峠を越えれば、あとは下りで秩父に着く。



道の駅の多さも秩父の特徴。
彩の国アイスクリーム。
まあまあ、美味しい。
ずば抜けて美味いということもないが、まあまあ普通に美味しい。
絶対に何かを食べないといけないということもないが、
「自転車の人にまた来てもらいたい」
「観光資源として自転車の走りやすい土地ということを押し出そう」
そういう風に思ってもらえると嬉しい。
その地域の名物なんかを食べて、美味しいっていうのは素敵だし、経済の流れとしても素敵だ。




三峯神社、滝沢ダム方面を目指す。
秩父に付くと、再び登り。
川沿いに登っていく。
風景としては、奥多摩方面に向かう
ガツンとした激坂は少ないものの、ゆるゆると登っていく。
コンビニは少ないが、先ほど紹介した道の駅や、公衆トイレなど休むポイントは多い。
見どころとしては、滝沢ダムとループ橋である。
これは実に見事。
また、今回のルートとは違うが、三峯神社もやはり人気スポット。
まったく、秩父の隙の無さには感服いたします。
素晴らしすぎますね。


滝沢ダムのちょっと先で右折。
ふむ、実にナイスダム。
ナイス湖。
ぼんやりと関心ばかりしていると、今回のメインの目的地、廃墟村に行けない。
青看板で「中津川」の方へと県道210号を右折しましょう。
ここからはほとんど交通量ゼロ。
時々、トラックが走る。
そして、ここから本格派の登り。
ここでしんどい場合は、引き返すべし。


岸が緑の湖?川?
どちらにせよ、とても気持ちの良い道。
トンネルがいくつか続く。
トラックにはねられると死んじゃうので、
きちんとテールランプを付けましょう。


そうして、廃墟への道が始まるのです。
さらに進んでいると、青看板に『志賀坂峠 299号』という文字が出てきた気がする。
確かそっちに向けて右折した気がする。
確かね。
いよいよその辺から廃墟への道本番という雰囲気になってくる。
林道っていう感じ。
トンネルは狭く、素敵だ。
路面も決して良くない。
ワンダフルとはこのことですな。

お待たせしました、
鉱山廃墟のお時間です。
文句なしの一流の廃墟が僕らを待ってくれている。
こんにちは、廃墟。
ありがとう、廃墟。
廃墟ウォッチングで大事なことがある。
廃墟だって、他人の家なのである。
勝手にずんずん入ってはいけない。
もちろん、入りたい。
いくらかは入るだろう。
だって、僕らは廃墟が好きだもの。
人の迷惑にならないように楽しむ。
これが、真の廃墟ファンであり、
紳士の自転車のたしなみである。
そもそも、ここは一部まだ稼働しているので、迷惑を掛けてはいけませぬ。
![]() | ![]() |
---|---|
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
![]() Facebook - P8050121.jpg | ![]() Facebook - P8050114.jpg |
廃墟を抜けて、峠のピークを。
メインの廃墟地帯以外にも、いくつか廃屋はあるが、あまり中に入るのもマナー違反。
登りを純粋に楽しむのが良い。
延々と登る。登るったら登る。
実に素晴らしい林道。
標高は1,000mを越える。
何せ、百名山『両神山』のピークのすぐ裏を回る秘境の道である。
登山口もある。
峠のピークは暗く長いトンネルで終わりを告げる。
とにかく本当に真っ暗だ。
明るいライトが欲しい。
トンネルを抜けると、ずどんと視界が開け素晴らしい空が広がる。
最高に素晴らしい。
下りも路面は良くないので、要注意。
299号の志賀坂トンネルの手前に出る。
右折して、秩父へと。
自走で帰る元気があれば大したものだ。
僕はだいたい、秩父~飯能間、つまり正丸峠の部分を電車に逃げている。
自走で帰れなくもないのだが、あの鉱山廃墟ほどの良い道を走ってしまうと、だいたいの道が味気ない。
正丸峠も素晴らしい峠なのだが。
無理をせず、自分が本当に面白いと感じるように乗れれば良い。
もちろん、自走が楽しいと思えば、自走が素敵だろう。




「秩父の鉱山廃墟」
おしまい
Akishima
Jitensha
Biyori
© NEZUMI FUKUDA